この記事は、Power BIを使ったデータのインポート方法と、それに続くデータクレンジングと変換についての基本的な手順を説明しています。
- データをインポート: Power BIでは、ExcelやCSV、SQLデータベースなど様々なデータソースからデータをインポートできます。データの取得ボタンをクリックし、接続したいデータソースを選択します。
- Power Queryによるデータクレンジング(データの整形): Power Queryを使って不要な列の削除やデータ型の変更、フィルタリングなどを行い、データを整えます。これにより、分析に適した形にデータを変換できます。
- データ変換の重要性: データクレンジングと変換は、正確な分析結果を得るために重要です。Power Queryを使ってこれらの作業を行うことで、データの品質を保ち、一貫性を持たせることができます。
データをインポートする
Power BIを使う際の最初のステップは、分析するデータを取り込むことです。Power BIでは、さまざまなデータソースから簡単にデータをインポートすることができます。以下に、データをPower BIに取り込む基本的な流れを説明します。
- データソースを選択する
Power BIでは、Excel、CSV、SQLデータベース、SharePoint、Webデータなど、さまざまな種類のデータソースに接続できます。「データの取得」ボタンをクリックし、接続したいデータソースを選びましょう。
- データの確認
データソースを選んだら、Power BIがデータのプレビューを表示します。どのテーブルやシートを使用するか選択し、必要なデータを取り込みます。
- インポートの実行
必要なデータを選んだら、「ロード」または「変換データ」を選びます。「ロード」はそのままデータをインポートしますが、「変換データ」を選ぶと、Power Queryエディタが開き、データのクリーニングや加工ができるようになります。
Power Queryを使ったデータクレンジング(データの整形)
Power Queryは、Power BIに組み込まれている便利なデータ変換( Data Cleaning:データクレンジング )ツールです。これを使うことで、データを分析に適した形に整えることができます。次に、Power Queryでできる基本的な操作を紹介します。
不要な列の削除
インポートしたデータには、分析に必要のない列が含まれていることがあります。Power Queryでは、不要な列を右クリックして「削除」を選ぶだけで簡単に削除できます。
データ型の変更
Power BIでは、データの型(テキスト、数値、日付など)が重要です。型が間違っていると正確な分析ができなくなるため、必要に応じてデータ型を変更します。たとえば、日付として扱うべきデータがテキストになっている場合、データ型を「日付」に変更します。
データのフィルタリング
分析対象外のデータを除外するには、フィルタリングを行います。たとえば、売上データの中で特定の期間だけを分析したい場合、期間を絞り込むことで必要なデータだけを残せます。
列の分割や結合
Power Queryでは、1つの列を分割して複数の列に分けたり、複数の列を結合して1つにまとめたりすることができます。たとえば、「氏名」という列を「姓」と「名」に分割したり、日付と時間を1つの列にまとめることができます。
空白値の処理
データに空白値があると、分析結果が正確でなくなることがあります。Power Queryでは、空白値を削除したり、適切な値に置き換えたりすることで、データの品質を保つことができます。
データを変換して分析に適した形にする
Power Queryでデータクレンジングをしたら、次はデータを変換して分析に適した形に整えます。ここでは、代表的な変換方法を紹介します。
データのピボット化
データを「縦型」または「横型」に整える作業です。たとえば、複数の列に分散しているデータを1つの列にまとめたり、逆に1つの列を複数の列に展開することができます。
カスタム列の作成
Power Queryでは、新しい列を追加してカスタムの計算式を設定できます。たとえば、売上データから「売上×税率」の計算を行い、「税額」という新しい列を追加することができます。
グループ化
データをグループ化して集計値を求めることができます。たとえば、地域ごとの売上合計を計算する場合、地域ごとにデータをグループ化して合計値を算出します。
データ変換の結果を確認する
データクレンジングと変換が完了したら、Power Queryエディタの「閉じて適用」ボタンをクリックします。これにより、変換したデータがPower BIに取り込まれ、次の分析ステップに進むことができます。
Power BIにおけるデータインポートの重要性
データを分析する前に、適切な形でデータを取り込むことは非常に重要です。生のデータは、分析に適した形ではないことが多いため、Power Queryを使って整理することで、正確な分析結果が得られます。また、変換作業を自動化しておけば、データが更新された際も一貫性を保つことができます。
この記事では、データのインポート方法とPower Queryを使ったデータクレンジングと変換の基本を紹介しました。これらの操作を理解することで、データ分析の準備段階をスムーズに進めることができます。次は、整えたデータを使ってグラフやダッシュボードを作成するステップに進みましょう。