こんにちは!株式会社ジャパン・エンダストリアル 小糠愛乃です。

今回は、Power Appsで複数のデータをまとめて1つの文字列に変換できる Concat関数 について解説します。

この記事でわかること

・実際の利用シーンとコード例

・Concat関数の役割

・主な構文とプロパティ

・よく使う関数との組み合わせ

Concat関数とは?

Concat関数は、テーブル(複数行のデータ)内の値を「1つの文字列」にまとめるための関数です。

複数選択した値をラベルに表示したり、一覧の内容を1行にまとめたいときに便利です。

例:

・選択データをメール本文やメモ欄にまとめる

・チェックボックスで選んだ複数の項目を1つの文字列に変換

・ギャラリー内の氏名をカンマ区切りで表示

Contact関数と一緒によく使うコントロール

GalleryコントロールやComboBoxコントロールと組み合わせ、複数の値をまとめて1つの文字列に変換する際に使用します。
選択された項目をカンマ区切りで保存したり、一覧でまとめて表示したいときに使います。

コントロールの解説は下記の記事を参考にしてみてください。

よく使う関数との組み合わせ

関数名目的使用例
Distinct重複を除いた値を結合Concat(Distinct(研修マスタ, 部署), 部署, “, “)
Filter条件を満たすデータだけを結合Concat(Filter(受講者マスタ, 所属=”営業部”), 氏名, “, “)
If条件ごとに結合処理を分けるIf(Toggle1.Value, Concat(col選択中, タイトル, “, “), “”)

実用シーンでの使い方

ギャラリー内の選択値を1行にまとめて表示

Label_参加者一覧.Text = Concat(Gallery_受講者.AllItems,氏名, “, ” )

ギャラリーに表示された氏名をカンマ区切りで1行に表示できます。

まとめ:Concatを使いこなすコツ

・ラベル表示やデータ登録に応用しやすい

・Contact(テーブル、式、区切り文字)の構文を覚える 

・ギャラリーやコレクションのデータをまとめて文字列化できる

・FilterやDistinctと組み合わせると柔軟に使える

次回予告

次回は「Patch関数」について解説します。

データソース(例:SharePointリストやExcelなど)に新しいレコードを追加したり、既存のレコードを更新したりするための関数です。