こんにちは!株式会社ジャパン・エンダストリアル 小糠愛乃です。

今回は、Power Appsでデータを検索・取得する際によく使われる「LookUp関数」について解説します。

この記事でわかること

・実際の利用シーンとコード例

・LookUp関数の役割

・主な構文とプロパティ

・よく使う関数との組み合わせ

LookUp関数とは?

LookUp関数は、指定した条件に一致する1件のデータを検索して取得するための関数です。

データソース内から特定のレコードを探して、その値を使いたいときに活躍します。

例:

・Patch関数で更新対象を特定する

・IDが一致するレコードを1件取得

・選択されたユーザーのメールアドレスを表示

LookUp関数と一緒によく使うコントロール

LabelコントロールやDropdownコントロールと組み合わせ、指定した条件に合うレコードを取得する際に使用します。

コントロールの解説は下記の記事を参考にしてみてください。

よく使う関数との組み合わせ

関数名目的使用例
Patch更新対象レコードを特定Patch(出席記録, LookUp(出席記録, ID = 1), {…})
If条件分岐して検索を制御If(!IsBlank(TextInput_ID.Text), LookUp(…))
Notify検索結果をメッセージで確認Notify(LookUp(受講者マスタ, ID = 1, 氏名))
Filter条件に一致する複数件を取得(対比で使用)Filter(受講者マスタ, 所属 = “営業部”)

実用シーンでの使い方

指定した名前のメールアドレスを表示する

Label_Email.Text = LookUp(受講者マスタ, 氏名 = TextInput_Name.Text, メール)

Text Input に入力した氏名をもとに、対応するメールアドレスを表示します。

まとめ:LookUp関数を使いこなすコツ

・IsBlank() で見つからないときの処理も可能

・条件に一致する最初の1件を返す関数 

・Patch関数やIf関数と組み合わせて使う場面が多い 

・返す値を指定すると列だけを取り出せる 

次回予告

次回は「Filter関数」について解説します。

複数条件に一致するレコードをまとめて取得する方法を、LookUp関数との違いも交えて紹介します。