こんにちは!株式会社ジャパン・エンダストリアル 小糠愛乃です。
今回は、Power Appsでよく使われるデータ抽出関数「Filter関数」について解説します。
この記事でわかること
・実際の利用シーンとコード例
・Filter関数の役割
・主な構文とプロパティ
・よく使う関数との組み合わせ
Filter関数とは?
Filter関数は、指定した条件に一致する複数のレコードを抽出するための関数です。
LookUp関数が「1件取得」なのに対し、Filterは「複数件をまとめて取得」できる点が特徴です。
例:
・ギャラリーやドロップダウンのデータソースとして利用
・特定の部署に所属する社員だけを一覧表示
・入力したキーワードを含むデータだけを抽出
Filter関数と一緒によく使うコントロール
Filter関数はギャラリー(Galleryコントロール) や ドロップダウン(Dropdownコントロール)と組み合わせて使われることが多いです。
コントロールの解説は下記の記事を参考にしてみてください。
よく使う関数との組み合わせ
| 関数名 | 目的 | 使用例 |
| Search | フリーワード検索で抽出 | Search(出席記録, TextInput_Search.Text, “氏名”) |
| Sort | Filterで抽出したデータを並び替え | Sort(Filter(研修マスタ, 部署=”営業部”), 開催日, Descending) |
| Concat | 抽出結果の値を文字列で連結 | Concat(Filter(受講者マスタ, 所属=”営業部”), 氏名, “, “) |
| Gallery | 結果を一覧表示 | Gallery.Items = Filter(出席記録, 部署=”総務部”) |
実用シーンでの使い方
部署選択でリストを絞り込み
Filter(受講者マスタ, 所属 = Dropdown_Department.Selected.Value )
Dropdownで部署を選ぶと、該当する社員だけが一覧に表示されます。
まとめ:Filter関数を使いこなすコツ
・SortやCountRowsと組み合わせて一覧機能を拡張できる
・LookUpは1件、Filterは複数件を返す
・Text InputやDropdownの値を条件に使える
・StartsWith() や inで部分一致検索が可能
次回予告
次回は「Navigate関数」について解説します。
アプリの画面遷移を実現するための基本的な関数で、ボタン操作に欠かせない要素です。
