こんにちは!株式会社ジャパン・エンダストリアル 小糠愛乃です。

今回は、Power Appsでデータの追加や更新を行う際に欠かせない「Patch関数」について解説します。

この記事でわかること

・実際の利用シーンとコード例

・Patch関数の役割

・基本構文と使い方

Patch関数とは?

Patch関数は、データソース(例:SharePointリストやExcelなど)に新しいレコードを追加したり、既存のレコードを更新したりするための関数です。

Power Appsでフォームを使わずにデータを操作したいときに、最もよく使われる関数のひとつです。

Patch関数と一緒によく使うコントロール

TextInputやDropdownなど、入力値を個別にSharePointリストへ登録・更新する際に使用します。
複数のコントロールの値をまとめてデータソースに反映できるのが特徴です。

コントロールの解説は下記の記事を参考にしてみてください。

よく使う関数との組み合わせ

関数名目的使用例
LookUp更新対象を特定するLookUp(出席記録, ID = 1)
If入力内容を条件で分岐If(IsBlank(TextInput_Name.Text), Notify(“名前を入力”, NotificationType.Error), Patch(…))
Notify登録完了やエラーをメッセージ表示Notify(“登録完了”, NotificationType.Success)
Reset入力欄を初期化Reset(TextInput_Name)

実用シーンでの使い方

登録ボタンでデータを追加

Patch(受講者マスタ,    Defaults(受講者マスタ),

{氏名: TextInput_Name.Text, 所属: TextInput_Department.Text} );

Notify(“登録が完了しました”, NotificationType.Success);

Reset(TextInput_Name);

Reset(TextInput_Department)

このように、ボタンの OnSelect に設定することで、

フォームを使わずにリストへ登録 → メッセージ表示 → 入力欄リセット が一度に行えます。

まとめ:Patch関数を使いこなすコツ

・Reset() で入力欄をクリアして次の操作へ

・Defaults() で新規レコードを作る 

・LookUp() で更新対象を指定する 

・If()+IsBlank() で入力チェックを追加 

・Notify() で登録完了をユーザーに伝える 

次回予告

次回は「LookUp関数」について解説します。

条件に一致する1件のデータを取得する便利な関数で、Patch関数と組み合わせて使うケースも多いです。