Power Automateには、自動化処理を行う方法として「クラウドフロー」と「デスクトップフロー」の2つの方法が用意されています。本記事ではPower Automateクラウドフローについてご紹介します。

フローとは

はじめに、フローについて簡単に説明します。
Power Automateのフローとは、特定の動作に基づいて一連のアクションを自動的に実行するプロセスのことです。

クラウドフローの基本概要

次に、クラウドフローの基本概要を説明します。
クラウドフローは、クラウド環境で動作する自動化フローです。特定のトリガー(イベント)に基づいてアクションを実行する一連のプロセスを設計することができます。これにより、クラウドベースのサービスやアプリケーション間でのデータ連携とプロセス自動化を実現します。

クラウドフローの画面の説明

クラウドフローには、「新しいデザイナー」「旧式デザイナー」の2種類の画面が用意されています。

新しいデザイナー画面
©Power Platformアカデミー

新しいデザイナーの方が細かい設定をすることができるため、少し複雑に見えることがあります。また、旧式のデザイナーに比べ、文献が少ないです。

旧式のデザイナー画面
©Power Platformアカデミー

クラウドフローを使う際の利点

多言語対応

クラウドフローを利用することで、手動で行っていた反復的なタスクを自動化し、大幅に時間を節約することができます。例えば、毎日特定の時間にデータを集計してレポートを生成し、関係者に自動で送信するなどのタスクを自動化できます。 

エラーの削減

手動作業によるミスを減らすことができるため、業務の正確性が向上します。自動化されたプロセスは一貫して同じ手順を実行するため、人為的なエラーが発生しにくくなります。 

業務効率の向上

クラウドフローを活用することで、業務プロセスがスムーズに進行し、全体的な生産性が向上します。特に、複数のシステム間でのデータのやり取りが効率化されるため、業務のボトルネックが解消されます。 

柔軟な連携

クラウドフローは、多様なアプリケーションやサービスとシームレスに連携できるため、既存のITインフラに大きな変更を加えることなく導入できます。また、クラウドベースで動作するため、インターネットに接続されていればどこからでもフローの管理・実行が可能です。

クラウドフローの適応例

メール通知の自動化

特定の条件が満たされた際に、指定のメールアドレスに自動で通知を送信します。例えば、新しいリードがCRMに追加された場合に営業担当者に通知を送るなどのフローを作成できます。 

データの同期

特定の時間にデータベースからデータを取得し、別のシステムに転送するフローを作成します。例えば、販売データを毎晩自動で更新し、各営業チームにレポートを提供するなどです。 

承認フローの自動化

申請や承認プロセスを自動化し、関係者に迅速な意思決定を促すフローを作成します。例えば、経費精算の申請が提出されたら承認者に通知を送信し、承認プロセスが完了するまでの進捗を追跡します。 

ファイル管理

クラウドストレージ間でのファイルのコピーや移動、バックアップを自動化します。例えば、特定のフォルダに新しいファイルが追加された場合に自動でバックアップを作成し、別のフォルダにコピーするなどのフローを作成できます。 

最後に

Power Automateのクラウドフローは、ビジネスプロセスの自動化と効率化を実現するための強力なツールです。 次回は、クラウドフロー作成のについてお話します。